ケンタロウ

ケンタロウ本は、料理は人生の中にあることを思い出させてくれる。

「ケンタロウの10分ごはん」(日本放送出版協会)のまえがきで
ケンタロウさんは、「人生は厳しいなと思っても、料理にたった10分を割くだけでも、人生はうれしいと思える」と言ってます。


レシピ本は、料理をおいしく作るための本であって、人生のことを言う必要はありません。
実は、ケンタロウ本には、こういう表現は意外に多いです。
言う必要のない人生のことをあえて書くのは、料理は独立したものではなく、あくまでも生活の中の一部に過ぎないんだという考えからでしょう。
料理が人生のすべてではなく、人生の中に料理があるのです。

ケンタロウさんは、料理が仕事なので、必然的に料理の比重は大きくなりますが、それでも人生のすべてではないはずです。
車も大好きだし、サーフィンもするし、睡眠だって大事なのです。
料理も仕事も遊びも、どれが大事か、ではなく、どれも大事で、素晴らしいのです。

「人生は素晴らしい」とするところを、わざわざ「人生は厳しい」と言うのも、いかにもケンタロウさんらしいです。
普通は「人生は素晴らしい」と言いたいところですが、そういうことばかりじゃないのは誰もが知っています。

この本のテーマは、「10分でもできるんだぜ」です。
人生って厳しいなと思っても、10分だけやってみない?と言われたら、「じゃ、ちょっとやってみようかな」と思えます。
その10分で作った料理がおいしかったら、その10分はただの10分ではなく、幸せの10分です。

料理は、万能ではありませんし、人生のすべてを解決してくれるものでもありません。
でも、ちょっとした喜びや幸せがあります。
タイトルこそ「10分ごはん」ですが、ただの10分でできるレシピ集ではありません。
日常のちょっとしたうれしさや幸せを、10分でできるレシピを通して教えてくれているのです。

 

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ケンタロウさんは、うれしい料理家。

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