ケンタロウ

ケンタロウ本「ないならないで あったらあったで」は、ケンタロウさんの生き方そのものだ。

「ケンタロウのないならないで あったらあったで」(NHK出版/2011年11月発売)
のタイトルは、素晴らしいです。
この一言で、ケンタロウさんのすべてを言い表してます。


この本は、余りがちな食材や調味料をいかに使い切るかがテーマです。
なので、「ないならないで あったらあったで」は、食材や調味料のことを指してます。

「その調味料があったらあったで使いますが、別になくても構いません。
無理に買いに行かなくていいです」ということです。

実は、このことは、すべてのケンタロウ本にも言えることですし、ケンタロウさんの生き方をも表現しています。
たとえば、高級な食材を使うとそれなりにおいしく作れますが、「そんなの必要ないし、現実的じゃない。いつものフツーの食材で十分」がケンタロウさんの信条です。

時間も、そうです。
たっぷり時間をかけた方がいい料理もあれば、5分でもパパッとできる料理だってあります。
どっちがいいということではなく、どっちも素晴らしいのです。

やる気や気合いも、「ないならないで あったらあったで」です。
仕事でクタクタに疲れて帰った時に、そこから手の込んだ煮込み料理はきついものがあります。
いつも冷蔵庫に食材がバッチリ揃ってるとも限りません。
そういう時は、チャチャッと焼いた目玉焼きをごはんの上に乗せただけの丼でも十分なのです。

食事は、誰かと一緒に食べる方がおいしく感じます。
でも、いつも誰かと食べられるとは限りません。
一人で食べる時間も、最高の時間です。
一人で食べる食事、イコールつまらない食事、寂しい食事、ではありません。
一人は一人なりの楽しみ方があります。
ケンタロウ本にも、「ひとりごはん」というのがあるくらいです。

料理はテクニックで決まる、と思いがちですが、そんなことはありません。
確かにテクニックがあった方が、調理の幅は広がりますが、必ずしも必要ではありません。
フライパンが振れなくても、菜箸で混ぜればいいのです。
まさに「ないならないで あったらあったで」です。

材料も、お金も、時間も、やる気も、好きな人も、テクニックも、全部「ないならないで あったらあったで」です。
全部があるに越したことはありませんが、完璧に揃うことの方が少ないですし、それを望んでいたら、何もできなくなってしまいます。
これはすべてにおいて言えることです。

ある前提で考えないことです。
「なくてもいい、なかったら、その時に考えよう」でいいのです。
「雨が降ったら、出かけない」ではなく、「傘をさせばいい」と考えられるかどうかで、人生は大きく違ってきます。
「ないならないで あったらあったで」は、あったら○で、ないなら×ではありません。
あっても、なくても、どっちも○なのです。

タイトルは、「ないならないで あったらあったで」ですが、ケンタロウさん的には、「あったらあったで使うけど、なくても全然オッケー、もっと気楽にいこうぜ」なのです。

コメントを残す